再構築という言葉は、ここ近年でよく聞かれるようになりました。要するに、離婚の危機に直面している夫婦が、今一度やりなせるか否かを判断する選択です。もっとも、その全ての夫婦が再構築が可能かどうかと言えば、答えは「No」であると言えます。理由は簡単です。「許せるものと許せないものがある」からです。
もがき苦しんだ末に再構築を選んだところで、結局離婚を辿る夫婦もザラなのです。それだけ夫婦間に起こるトラブルには根の深いものがあり、安易な判断を下す事は困難なのです。
では、これほどにまでにひとつの夫婦を崩壊に導くトラブルとは、一体どのようなものがあるのでしょうか?
夫婦のトラブル別で考える再構築5つの是非
夫婦には概ね「歴史」という基盤があります。多少トラブルが起きたところで、二人でそれを乗り越えていく事でしょう。しかしそのトラブルの中にも、再構築の是非を問う程の根深いものも存在します。
今回は、夫婦を揺るがすトラブルと、それらの再構築の是非を5つお伝えします。
1.性格の不一致
離婚事由の最上位に君臨する要素です。やはり元は他人の二人が夫婦となる、避けられない弊害のひとつなのだと考えられます。これを原因とした再構築の着眼点は、「お互いが歩み寄る」です。
しかし、既に考え方や性格等は成人という事もあり概ね定まっており、容易に歩み寄る事が出来ないのが現実です。
よって、再構築の期間を出来るだけ長く置き、相手のこれまでの人生より長く夫婦として連れ添う事により、新しい考え方を生み出そうと考えていく事が建設的でしょう。
これに関しては、夫婦「お互いが」努力しようと思えば意外と容易に乗り越えられる部分です。
2.金銭的な問題
ここ近年、夫婦の問題として右肩上がりとなっている要素です。実のところ、これに関する再構築については困難なのが現状です。
理由は、結局「無い袖は振れない」ないのです。これを理由とした離婚に関しては、概ねそこに行き着くまでに解決を計ろうと何かしら行動に移していたと考えられます。その上で不可能と判断し離婚という結論に至ったのであれば、最早それ以上どうしようもないのです。
当面の貧困の状態が確約されていても、将来を見据えて安定した職種に就く、若しくは夫婦二人で少しずつ解決していこうという姿勢が必要となります。
3.子供を理由としたもの
この場合、教育理念の相違、子育てに非協力的、子供に対する暴力行為などが挙げられます。これは他とは少し違い、「夫婦として」という二人だけの理由ではなく、お互いがいがみ合っている状況では無い為、ひょんな事で元の鞘に収まる事もあります。
子供は言わば「夫婦の結晶」であり、離婚をするという事はその結晶を片親にしてしまう結果になります。子の不幸など考えたくも無い・・・それによって、比較的再構築が早期に決着する事があるのです。ただし、暴力行為等は論外です。直ちに離婚をしなければならない状況です。
4.第三者によるもの
要するに、親族、友人、その他交友関係を事由とした離婚です。これの再構築ついては、その第三者を関係から排除するだけで解決するのですが、やはりそこは配偶者と夫婦となる以前から付き合いがあるケースが多く、その排除を願われる事でますます意固地になってしまうと考えられます。
例として嫁姑問題等、親族との付き合いが挙げられますが、元は他人であった配偶者の両親など言ってしまえば「さらに他人」です。そのラインを二人で明確化し、どの程度お付き合いしていくか夫婦として改めて話し合う必要があります。
5.不倫・不貞行為
離婚事由でもよくあるものなのですが、やはり離婚率は他要素と比較しても段違いに高いものです。
当然です。配偶者が一時的にとは言え「他人のもの」になったのですから。これに関する再構築は、相手の性状にもよりますが「不可能」だと思うべきでしょう。
お互いが夫婦として生涯を誓いあったにも関わらず、夫婦としての関係、絆を引き裂いた罪は極めて重いと考えなければなりません。
無理に再構築をしたところで、「裏切った」という事実に死ぬまで苦しめられる事でしょう。行為があった時点で夫婦は終わりです。再構築は諦めて下さい。
極論、無理なものは無理です。あなたが、相手が、そう判断したのであれば、それはきっと再構築を考えるまでもないのです。
しかし、それすら二人で乗り越える事が出来た時、究極とも呼べる絆がそこに生まれるものだと考えられます。
まとめ
夫婦のトラブル別で考える再構築5つの是非
- 性格の不一致
- 金銭的な問題
- 子供を理由としたもの
- 第三者によるもの
- 不倫・不貞行為